- ケーブルジョイントの役割と種類
- ケーブルジョイントをキャブタイヤケーブルに接続する手順
溶接機からの取り出しや、キャブタイヤケーブル(以下キャブタイヤ)の延長でケーブルジョイントという製品が使用されているのをご存知でしょうか?
あらゆる現場で使用されているケーブルジョイントなのですが、キャブタイヤに接続する方法は調べてもあまり出てきません。
ケーブルジョイントをつけたいけどやり方がよくわからないし、周りに誰もやったことある人がいない…。
そのような方向けに、本記事ではケーブルジョイントについて、その特徴と取り付け方を画像を交えて解説します。
ケーブルジョイントをキャブタイヤに接続する参考資料として本記事を役立ててください。
本記事で紹介するケーブルジョイントについて
本記事で紹介するケーブルジョイントとは、太いキャブタイヤ(22sq以上)に取り付けるジョイントのことです。
ケーブルジョイントの役割
溶接機を使用する現場では作業範囲が広くなるため、ケーブルを延ばしたい場面が多くなります。
長いケーブルを用意してもよいのですが、溶接機に使用する電線は太いため、長くなればなるほど重くなります。
取り回しを考えるのであれば、必要に応じて長くしたり短くしたりできるのが理想です。
溶接機に直接つけたケーブルを外すのは手間だから、ジョイントで着脱できるようにしたほうが圧倒的に使いやすいんだね。
状況に応じた電線の延長・着脱を可能にするのがケーブルジョイントの役割です。
ケーブルジョイントの種類
さまざまなメーカーがケーブルジョイントなる製品を販売しているのですが、基本的には2種類に大別されます。
2種類のプラグで違いを確認してみましょう。
左画像タイプのケーブルジョイントが一般的なタイプであり、ケーブルジョイントといわれたらまずこちらのタイプだと考えていいでしょう。
それぞれ対応するソケットが存在するため、一般的なタイプのプラグ(左画像)がねじ込みスクリュー式のソケットに合うことはありません。
青いゴムカバーのものがよく使われているジョイントだね。
まずは一般的なタイプのものを覚えておこう。
ちなみにキャブタイヤケーブルの太さが60sqを超えると、画像のジョイントよりも大きなジョイントを付けるようになります。
ケーブルジョイントをキャブタイヤケーブルに取り付ける手順
本項では、三立電器工業(株)「ケーブルジョイントJA-300」のメス側(ソケット)をWCT38sqキャブタイヤに取り付ける手順を解説していきます。
オス側(プラグ)を取り付ける際も同様の手順で可能です。
①:ゴムカバーを先に通しておく
先にゴムカバーをキャブタイヤに通しておきます。
一番忘れがちな工程です。取り付けミスはここが原因になることが多いです。
先に通しておかなければ、後々ゴムカバーを金具に装着することができないので、全て外すはめになってしまいます。
何度も失敗したことあるよ!
WCT38sqのキャブタイヤに接続する場合カバーが入りにくいので、少し切ってしまっても構いません。
②:キャブタイヤの先端を銅管分だけ剥く
ジョイント購入時に付属してある銅管の分だけ、キャブタイヤ先端のゴム部分を剥ぎます。
刃物を入れすぎて銅線まで切ってしまわないように注意しましょう。
③:銅線部に銅管と金具を入れてネジで締め込む
露出した銅線部に、付属してある銅管とジョイント部分の金具を入れます。
金具にはネジ穴が2か所空いていますので、付属しているイモネジを入れて六角棒レンチで強く締め込みます。
ネジが回せなくなるまで思い切り締め込もう。
イモネジが銅管をつぶして圧着されたような形になるんだ。
④:ゴムカバーを引っ張って金具に装着する
最初に入れていたゴムカバーを引っ張って金具部分が完全に絶縁されればソケットの完成です。
まとめ
前項で製作したソケットは下図のようにプラグと接続することができるようになります。
- ケーブルジョイントは太いキャブタイヤケーブルを延長する、もしくは着脱を容易にする目的で使用する
- ジョイントの形状は2種類ある
- ケーブルジョイントをキャブタイヤに取り付ける手順
- ①:ゴムカバーを先に通しておく
- ②:キャブタイヤの先端を銅管分だけ剥く
- ③:銅線部に銅管と金具を入れてネジで締め込む
- ④:ゴムカバーを引っ張って金具に装着する
思えば私も、最初に教わって繰り返し作っていく内に、自然とできるようになっていただけでした。
もし自分が前知識なしでいきなりケーブルジョイントを組むことになれば、ネットで方法を探していたでしょう。
画像を交えて説明しているようなサイトが少なかったため、今回はこのような記事を書かせていただきました。
誰もが最初は初心者!ケーブルジョイント接続の参考にしていただければ幸いです。
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