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【陸上用のDW】製缶・鉄骨ユーザー向けのDW-Z110を紹介

本記事を読んでわかること
  • 神戸製鋼のスラグ系フラックス入りワイヤ「DW-Z110」について

スラグ系フラックス入りワイヤでも使用ユーザーの多い(株)神戸製鋼所のDW-(Z)100ですが、一般的には全姿勢での使用頻度が多い造船業向けのワイヤーとされています。

そのDW-(Z)100シリーズの仲間に「DW-Z110」という溶接ワイヤーがあることをご存じでしょうか?

100と110で何がちがうの?

DW-(Z)100と性能を比較しながらDW-Z110について学んでいこう。

このDW-Z110は造船業ではなく、製缶・鉄骨といった陸上の構造物を溶接するのに適したDWワイヤになります。

神戸製鋼といえばDW-(Z)100が有名なため、存在さえ知らなかったという方向けに、本記事ではメーカーが陸上用のDWとして販売している「DW-Z110」の性能について紹介します。

下向き溶接・水平すみ肉溶接が多い製缶・鉄骨業のユーザー様にベストなスラグ系フラックス入りワイヤともいえる本製品を解説していきます。

目次

DW-Z110とDW-Z100の性能の違い

110は製缶・鉄骨などの陸上用、100は海上用(造船業)ということで紹介しましたが、性能の違いを見ていきます。

スクロールできます
DW-Z110DW-Z100
おすすめユーザー製缶・鉄骨・産機造船 その他
溶接姿勢全姿勢可(水平すみ肉重視)全姿勢可
船級認定無し有り(NK等)
JIS規格(同じ)Z3313 T 49J 0 T1-1 C A-UZ3313 T 49J 0 T1-1 C A-U
備考(Zなし品目の有無)DW-110はないDW-100がある
DW-Z110とDW-Z100の比較

どちらのワイヤも全姿勢での溶接が可能ですが、DW-Z110は特に水平すみ肉溶接における性能を向上させています。

JIS規格は同じなので溶接金属は同等性能なのですが、DW-Z110は船級認定をとっていないため中大型船の溶接で採用されることはありません。

そのため造船会社でDW-Z110を見かけることはあまりないでしょう。

溶接ワイヤにおける船級認定とは

中大型船(外航船)に使用される鋼材や溶接材料は、各国の船級協会と呼ばれる機関から認定を受けた材料のみしか使用することができないという規定(例:日本=NK アメリカ=ABS)

船級認定がなく、水平すみ肉溶接を得意としているワイヤだからこそ陸上用のDWといえるね。

全姿勢用ですが、その中でも水平すみ肉溶接の性能を向上させているため、縦向きや上向きといった溶接姿勢はDW-(Z)100と比較して少し苦手としています。

縦向き、上向きで溶接することが多いなら100、下向きが多いなら110がいいわけか。

DW-Z110の特長とオススメしたいユーザー

造船関係の仕事でなく、高品質なフラックス入りワイヤを使用したいという全てのユーザーにオススメですが、

  • 溶接姿勢は下向きが多い
  • 溶接ヒュームを減らしたい

という方に特にオススメです。

水平すみ肉溶接時のスラグ剥離が良好

先ほどから水平すみ肉溶接が得意とかいてきましたが、その理由として水平すみ肉溶接時のスラグが剥がれやすいという特長があります。

slug

スラグはスラグ系FCWで溶接したときに必ず発生しますが、最終的には除去しなければいけません。

その除去が格段にやりやすいという点で、作業効率アップにつながります。

溶接姿勢は下向きでとることが多いという方に水平すみ肉の性能を向上しているDW-Z110は合っているといえるでしょう。

低ヒュームタイプのZシリーズは環境改善に最適

DW-Z110はメーカーが低ヒュームタイプとして区分している”Zシリーズ”のワイヤなので、作業環境の改善にも期待できます。

他のワイヤと比較してもらえば溶接時の青白い煙の量が減っていることがわかります!

昨今では作業場内における溶接ヒューム規制が厳しくなっていることから、低ヒュームタイプの溶接ワイヤを選ぶメリットは大きくなっています。

溶接性能に加えて作業環境も良くしたいというお客様には是非選んでいただきたい溶接ワイヤです。

まとめ:製缶・鉄骨用のFCWとしてDW-Z110がオススメ!

本記事のおさらい DW-Z110について
  • DW-Z110は製缶・鉄骨(陸上用)向け、DW-(Z)100は造船(海上用)向け
  • DW-Z110は水平すみ肉溶接を重視した性能
  • DW-Z110は船級認定がないワイヤなので造船業では採用されない
  • 溶接姿勢を下向きでとることが多いユーザーにオススメ
  • 溶接時のヒューム発生量を抑えたいというユーザーにオススメ

神戸製鋼のDW-(Z)100シリーズの仲間である「DW-Z110」について解説してきました。

100と比較して縦向きや上向きでの溶接は少し劣りますが、下向き(水平すみ肉)溶接を重視しているというのが最大の売りになります。

ほとんどの溶接ポジションを下向きでとれる場合にオススメのフラックス入りワイヤです。

メーカー的にも、海上のお客様にはDW-(Z)100、陸上のお客様にはDW-Z110を販売していくことで、業界で切り分けた拡販を考えているようです。

仕事内容や溶接条件に合致した最適なフラックス入りワイヤをお探しであれば、本日紹介したDW-Z110を是非試してみてください。

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