ここ最近、お客様からのニーズのその先を考えて行動できたと思うケースがいくつかありました。
今回はそれらの実例を紹介しつつ、販売経験と商品知識を養っていくことの重要性を書いていきます。
実例①)ハンマーの木柄とクサビ
先日お客様よりハンマーの木柄の注文を戴きました。
私はその注文を戴いた際に、「一緒にクサビは必要ですか?」と尋ねました。
そうするとお客様は「ああ、そうだね。必要だね」ということを言われていましたので、クサビも併せて注文になりました。
これは本当に何気ないやり取りなのですが、”ハンマーの木柄交換には柄だけではなくクサビも必要”という情報をわかっていないと出ない提案ではあります。
このように商品知識があれば、お客様の求めているものを一回のやり取りで完了させることができます。
実例②)アセチレン調整器と逆火防止器
先日酸素調整器とアセチレン調整器の見積依頼がありました。
酸素調整器は本体だけだったのですが、アセチレン調整器はアポロコックGS-2も見積項目にありました。
見積依頼書の項目そのまま御見積をして返信することもできましたが、私はアセチレン調整器用の逆火防止器を追加して返信しました(欄外に「逆火防止器も必要かもしれません」とメモ書きを添えて)。
その理由としてはアセチレン調整器には逆火防止器を付けることが義務付けられていることを知っているからです。
もちろん逆火防止器は既に持っているから見積依頼書の項目になかった可能性もあります。
しかし結果として逆火防止器も併せて注文になりました。
これも販売経験や商品知識があり、「逆火防止器が必要だということを知らないかもしれない」と考えられたからできた提案だと思います。
実例③)溶接ワイヤーとチップ
普段0.9mmの溶接ワイヤーしか使っていなかった気がするお客様から、突然1.2mmの溶接ワイヤーが必要になったからすぐ持ってきてほしいと連絡がありました。
電話注文の際、溶接ワイヤーのことしか言われていなかったこともあり、頭の中はどのワイヤーにするかを考えるだけでいっぱいでした。
しかし冷静になってみると、0.9mmのワイヤをメインに使用しているお客様だったので、「もしかしたら1.2mm用の部品を持っていないかもしれない」と考えました。
そこで、言われてはいませんでしたがワイヤ以外にも1.2mm用のチップも一緒に持っていくことにしました。
お客様のところに到着し、開口一番「ごめん、チップも頼むの忘れていた」という言葉を聞きました。
「1.2mmのチップを持っていないかもしれない」と考えて、念には念を入れた結果、1回の納品でお客様の希望を叶えられたシーンだったと思います。
最後に
上記3つのようなやり取りは日常的にありますが、全て販売経験と商品知識があったからこそできた行動です。
こうした小さな納品の繰り返しが記憶となって自分を成長させているんだなと感じます。
私も業界に勤めてそこそこの年数になりますが、いまだに販売したことのない商品は山ほどあります。
もしそのような販売経験のない商品の引き合いがあれば、その商品のことを一から勉強しなければなりません。
しかしそうすることでより良い提案が出せる営業マンになれるのであれば、常に学び続けることは本当に重要なことなんだと思います。